高卒で大企業に転職する方法を解説!大手企業への転職で役立つ資格と職種を紹介
大企業に就職や転職できるのは、最終学歴が大卒以上の人だけではありません。
最終学歴が高卒でも大企業に転職することができます。
この記事では、
- 高卒が大卒の年収を上回るケース
- 最終学歴が高卒でも転職できる大企業の業種
- 高卒で大企業に転職するために必要なこと
などをご紹介します。
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高卒で大企業の年収は、大卒で中小企業の年収より上
「高卒は大卒の給料を上回れない」という常識がありますが、一部逆転現象が起きる場合があります。
「高卒で大企業に就職した人」と「大卒で中小企業に就職した人」を比較した場合です。
厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」のデータから計算すると、
- 高卒で大企業(従業員1000人以上)の平均年収:503万円
- 大卒で中小企業(従業員10~99人)の平均年収:476万円
となっています。
参考:厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」
より高い年収がほしい人は、大企業へ転職するのが良いでしょう。
高卒で転職できる大企業
では、最終学歴が高卒でも転職できる大企業の業種をご紹介します。
自動車メーカー
日本を代表するような自動車メーカーは、最終学歴が高卒でも転職できます。
ただし、最初から正社員採用ではありません。
「期間工」という、いわゆる契約社員として採用されます。
契約社員の期間に正社員登用試験にチャレンジできます。
正社員登用試験に合格すれば、晴れて正社員になることができます。
ただし、もし正社員登用試験に合格できなければ、期間満了で退職になります。
正社員登用試験を受けられるチャンスは少なく、正社員になれない人の方が多いです。
正社員になれれば大手有名自動車メーカーの正社員ですが、正社員になれなければ職探しをしなければならないということです。
製造業
大手製造メーカーの中には、最終学歴が高卒の人でも正社員になれる企業があります。
応募職種は工場の作業員です。
ただし、最初は契約社員からスタートの企業も多いです。
契約社員で実務経験を積んで、働きぶりが評価されれば正社員になれる人もいます。
現実的には正社員になれる人は少ないため、正社員を目指すなら相当頑張らなければいけません。
製造業の特徴は資格が多いことです。
働きながら実務に必要な資格を取得していくと、正社員になれる確率が上がったり、大手製造メーカーへの転職も有利になります。
製造業は資格で稼ぐ仕事でもあります。
また、製造業のメリットは勤怠管理がきっちりしていることです。
残業代、夜勤手当、休日出勤手当がきちんと管理されているため、サービス残業やサービス休日出勤になることは少ないです。
製造業で働く人の中には、残業代や夜勤手当で稼ぐ人も多いです。
IT企業
高卒でも大手IT企業に転職することができます。
IT業界は学歴をあまり気にしない特徴があります。
学歴はなくても技術があれば、高い給料をもらうことができます。
ただし、IT未経験の場合は最初から大手IT企業に転職はできません。
未経験から始められるIT企業で実務経験を積んで技術が身につけば、大手のIT企業に転職できます。
未経験者の場合は、まず中小のIT企業で実績を積みましょう。
今後もITがなくなることはないでしょう。
ITの技術が身につけば、くいっぱぐれはないでしょう。
技術のある人は、自分で好きに会社を選んで転職する人もいますし、転職するたびに給料を上げる人もいます。
今はITを使っていない業種の方が少ないでしょう。
IT技術があれば、どんな業界へも転職できる可能性が高くなります。
IT技術が高いほど、人生の選択肢が多くなるのが大きなメリットです。
また、IT技術が高まれば独立してフリーランスで稼ぐ人もいます。
誰にも雇われず、自分のペースで仕事をするフリーランスのIT技術者もいます。
建設会社
高卒でも日本を代表するような大手建設会社(ゼネコン)に転職できます。
建設会社も学歴をあまり気にしていません。
建設会社が重視するのは、実務経験と資格です。
最終学歴が高卒でも大手建設会社に転職できるのは「施工管理」という仕事です。
施工管理とは現場監督のことです。
現場の作業員や職人さんではなく、作業員や職人に指示を出す監督です。
施工管理職は未経験からでも始めることができます。
ただし、未経験のうちは大手建設会社には就職できません。
まずは中小の建設会社で施工管理の経験を積んでから、大手建設会社に転職しましょう。
施工管理の実務経験を積むと「施工管理技士」という国家資格にチャレンジできます。
建設現場には施工管理技士の資格保持者を置かなければいけないと法律で決められています。
施工管理技士の資格があるだけで重宝されますので、建設業にチャレンジする人は必ず取得しましょう。
施工管理の実務経験が豊富で施工管理技士の資格もあれば、大手建設会社で年収1000万円以上稼げる可能性があります。
鉄道会社
鉄道会社は高卒でも転職できる可能性があります。
日本を代表するような超大手鉄道会社では「社会人採用」をしており、最終学歴が高卒でも応募できます。
もちろん、採用倍率はかなり高いですが、チャンスはあります。
鉄道会社によっては、鉄道業界での実務経験がなくても応募できるところがあります。
ただし、当然ながら鉄道業界の実務経験のある人から採用になっていきますので、未経験者は不利です。
ハウスメーカー・不動産会社
大手のハウスメーカーや不動産会社は、最終学歴が高卒でも転職できます。
募集職種は営業職がほとんどです。
ただし、営業経験がないと採用は難しいです。
大手ハウスメーカーや不動産会社に転職したい人は、まずは中小企業の営業職で実績を作ってから転職を狙いましょう。
ただし、ハウスメーカーや不動産会社の営業職は土日祝は出勤です。
住宅や不動産の購入は土日祝にする人が多く、土日祝は休めません。
多くのハウスメーカーや不動産会社の休日は、火水か水木です。
運送会社
大手運送会社の中には高卒でも転職できる会社があります。
募集の多くはトラックの運転手です。
中には普通免許があれば応募できる会社もありますし、運送業未経験でも応募できる会社もあります。
ただし、当然ながら経験者から採用されていきます。
関連記事:未経験でもドライバーに転職できるの?転職を失敗しないポイントを解説
百貨店
大手百貨店も高卒から転職できます。
応募職種は販売職です。
ただし、販売の経験がないと採用されません。
大手百貨店の販売職に転職したい人は、まずは中小企業などで販売の実務経験を積みましょう。
誇れるような販売実績があれば、大手百貨店に転職できる可能性があります。
大手飲食店グループ
主にファミレスグループですが、大手飲食店グループにも高卒で転職することができます。
店舗のフロアスタッフではなく、総合職の募集もあるため幅広く活躍できるでしょう。
ただし、当然飲食店グループでの総合職経験のある人から採用になります。
また、少なくとも飲食店での実務経験はあった方が良いでしょう。
大手飲食店グループに転職したい人は、まずは中小の飲食店グループで実務経験を積んでからチャレンジしましょう。
保険会社
保険会社は最終学歴が高卒でも転職できる代表格です。
応募職種は営業職です。
ちなみに、私も最終学歴は高卒なのですが、保険会社で7年営業職をしました。
保険会社の給料はほとんど出来高(成果給)です。
保険が多く売れれば給料に上限はありませんが、売れなければ給料はほとんどありません。
弱肉強食の世界だと思ってください。
トップクラスの保険営業の人だと、年収1億円を超えます。
わかりやすく言うと「稼ぎたい!」という人はチャレンジした方が良いと思います。
保険が売れれば、大卒をはるかに上回る給料を稼げます。
とても夢のある仕事ですが、保険が売れなかったときのリスクも大きいので慎重に判断してくださいね。
関連記事:高卒で入社した会社を辞める?社会人1年目で退職して転職できる?
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大手企業への転職で役立つ資格4選
まずは「転職に役立つ資格」を4つご紹介していきます。大手企業への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。資格を持っていると、それだけでスキルの証明になりますよ。
【高卒の転職|大手企業への転職で役立つ資格1】I Tパスポート
大手企業への転職で役立つ資格1つ目は『I Tパスポート』です。ITパスポートとは、ITに関する基礎知識が証明できる国家資格。「経営戦略」「IT管理」「IT技術」の3分野から構成されております。I Tパスポートは、ITに関する知識だけでなく、経営戦略やマーケティング、財務会計、法務など経営に関わる基礎知識も身につきます。ですので、大手企業へ転職する際にとっても役立ちますよ。
【高卒の転職|大手企業への転職で役立つ資格2】日商簿記
大手企業への転職で役立つ資格2つ目は『日商簿記』です。日商簿記検定は、日本商工会議所・各地商工会議所が実施する検定の中で、簿記に関する知識・技能を検定する資格。「原価計算初級」「簿記初級」「1級」「2級」「3級」に分かれております。日商簿記は公的資格になりますが、お金の動きを把握する力を証明できます。ですので、大手企業へ転職する際、非常に役立ちますよ。
【高卒の転職|大手企業への転職で役立つ資格3】FP技能士
大手企業への転職で役立つ資格3つ目は『FP技能士』です。FP技能士(ファイナンシャル・プランニング技能士)とは、子どものいる家庭や学生、シングルマザー、定年を迎えて現在働いていない方など幅広い層に対して、資金面のプランニングを設計する仕事。いわゆる「お金の専門家」って感じです。FP技能士の資格は国家資格となっており、難易度はやさしい順に3級、2級、1級と分かれております。大手企業を目指す方は、まずは3級から取得するといいでしょう。
【高卒の転職|大手企業への転職で役立つ資格4】宅地建物取引士
大手企業への転職で役立つ資格4つ目は『宅地建物取引士』です。宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格。不動産の売買を担当したり、物件に関する重要事項説明をします。宅地建物取引士の資格は独占業務が多いため、保有しているだけで不動産業界への転職がしやすくなりますよ。大手の不動産会社へ転職したい方は、宅地建物取引士を取得するといいでしょう。
高卒で大企業に転職するために必要なことは?
最終学歴が高卒の人が大企業に転職するために必要なことは、実務経験を積むことです。
企業は新卒を採用するときは学歴を重視します。
学歴しか判断材料がないからです。
ですが、中途採用の転職は違います。
社会人経験を積んだ人は学歴よりも実務経験を見られます。
民間企業は営利活動をしている以上、勉強ができる人よりも、会社に利益をもたらす人がほしいのです。
高卒でも実務経験が豊富で、企業に利益をもたらす人材であれば大手企業でも欲しがります。
ですので、高卒から大企業に転職したい人は、まず実務経験を積みましょう。
前述してきたとおり、最終学歴が高卒で、業種も職種も未経験であれば大手企業への転職は難しいです。
業種も職種も未経験で転職しやすいのは中小企業です。
中小企業で実務経験を積んでから大手企業に転職しましょう。
中小企業でもホワイト企業はある
勘違いされやすいのですが、「大手企業はホワイト企業」「中小企業はブラック企業」とは限りません。
中小企業でもホワイト企業はあります。
上場企業の役目は「株主に利益を還元すること」であり、従業員への還元はその次です。
ですが、非上場企業は株主に利益を還元する必要がないため、企業によっては従業員に優先して還元する企業もあります。
非上場企業の中には「わざと上場しない企業」も多いのです。
※上場してしまったら株主の言うことに従わなければならないため、自由な経営ができなくなるからです。
優良な中小企業の中には、大手企業よりも給料が高かったり、ボーナスが多かったり、福利厚生が良かったり、社員旅行が豪勢な企業もあります。
中小企業から大手企業に転職するという方法もありますが、優良な中小企業で長く仕事をするという手もあります。
高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種7選
ここからは、大手企業への転職を目指す高卒に「おすすめの職種」を7つご紹介していきます。大手企業への転職を成功させたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種1】営業職
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種1つ目は『営業職』です。営業職とは、自社商品やサービスなどの購入を促進して契約を取りつける仕事。学歴やスキルより、人柄やコミュニケーション能力を重視する企業が多く、高卒でも転職がしやすい職種となっております。営業職は努力次第で高収入を得ることも十分に可能。ですので、収入をあげたい方にぴったりの職種だといえるでしょう。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種2】介護職
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種2つ目は『介護職』です。介護職とは、高齢者が安心して生活できるように、身の回りの世話や相談援助等の介護サービスを提供する仕事。主に介護保険施設や老人ホーム、通所介護事業所などで求人が出ております。介護職は人材不足のため、学歴やスキルは基本的に不問。業務のなかには資格が必要な場合もありますが、転職後に取得すれば大丈夫です。なので、自信をもって応募しましょう。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種3】販売職
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種3つ目は『販売職』です。販売職とは、商品の販売やサービス提供を行う職種。コミュニケーション力さえあれば「学歴」を問われることはありません。販売職はアパレル、家電量販店、携帯ショップなどたくさんの種類があり、なかには歩合制を導入している企業もあります。ですから、努力次第で高収入を狙えますよ。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種4】プログラマー
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種4つ目は『プログラマー』です。プログラマーとは、コンピューターを動かす「プログラム言語」を用いて、様々なシステムやソフトウェアを作る仕事。未経験でも若ければポテンシャル採用してもらえる職種です。プログラマーをはじめとしたIT業界の仕事は基本的に学歴よりも実力を重視する実力主義の世界。したがって努力した分だけ評価されます。なお、現在IT業界は人手不足。そのため、未経験者を研修で育てる企業が多く、高卒・未経験でもポテンシャルさえあれば転職できますよ。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種5】Webデザイナー
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種5つ目は『Webデザイナー』です。WebデザイナーとはWebに関するデザインを行う職種。クライアントの要望を聞き、それを叶えるためには「どのようなWebサイトが望ましいのか」を考えます。Webデザイナーはプログラマーと同じく、職歴や学歴よりも実力を重視します。ですので、実力さえつければ高卒でも高収入を狙えます。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種6】長距離ドライバー
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種6つ目は『長距離ドライバー』です。長距離ドライバーとは、文字通り遠い場所(一般的に片道300km以上)まで荷物を運ぶ仕事。 場合によっては単に運ぶだけでなく、荷物をトラックへ搬入したり到着後に荷卸しを行ったりすることもあります。長距離ドライバーは運転免許さえあれば、学歴や経験は不要。
【高卒の転職|大手企業への転職を目指す方におすすめの職種7】施工管理
大手企業への転職を目指す方におすすめの職種7つ目は『施工管理』です。施工管理とは、建設工事現場の監督として工事の全体に関する管理を行う仕事。ビルや大規模なマンションの建設現場、そして公共事業などで必要とされます。施工管理と聞くと、学歴が必要だと感じるかもしれませんが、基本的に問われません。建物や設備のルールを少しずつ覚えていけば大丈夫なので、高卒・未経験でも転職可能です。
まとめ
最終学歴が高卒でも大手企業に転職することができます。
高卒で大手企業に転職する最大のコツは「実務経験を積むこと」です。
まずは中小企業などで実務経験を積んでから大手企業の中途採用にチャレンジすると、採用される確率が高くなります。
いきなり大手企業への転職を目指すよりは、段階を踏んで計画的に大手企業への転職を目指す方が採用されやすいです。
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関西大学法学部法学政治学科を2015年3月卒業し、大手金融に新卒として入社。
その後ベンチャー企業での部門責任者やIT企業でのカスタマーサクセスを経て国家資格キャリアコンサルタントを取得し現在はNexilでキャリアアドバイザーを務める。
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